27th 7月, 2015

タイ 後編

記憶が薄れる前に、前編に引き続き後編です。

前編の最後で訪れた象園を後にし、我々が次に向かったのはシリラート病院である。シリラート病院は東南アジア最大の病院で、その病床は3000床を誇る。また、敷地内には病理学博物館、寄生虫博物館、法医学博物館など6つの博物館を有している。しかし、その展示内容があまりにマニアックなゆえ観光ガイドでの扱いはとても小さく、HISのガイドですら場所を知らないというディープなスポットなのだ。

シリラート病院へはサパーンタクシン駅から船で行く。我々はまずサパーンタクシン駅へ向かった。タイは親日国としても有名である。街中では、日本とタイの友好を示すオブジェを見かける。

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カンボジアやベトナムでもそうだったが、東南アジアには野犬が多い。駅の中にも野犬がいる。

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サパーンタクシン駅に着き、船を待っていると、タイに来て初めてのスコールに遭遇した。凄まじい雨に視界も霞む。

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船に30分ほど揺られているとシリラート病院が見えてきた。もはやそれはビル群だ。病院や大学が一つの街を形成している。

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真っ先に向かったのは死体博物館こと法医学博物館である。銃槍のサンプルや交通事故で破裂した内臓のホルマリン漬け、様々な刺創のホルマリン漬け、犯罪者の全身ミイラなど日本では絶対に見ることのできない貴重な標本が大量に展示してあった。さらに、隣接する病理博物館にはシャム双生児のホルマリン漬けや人体の断面、寄生虫博物館には目黒寄生虫博物館顔負けの標本たちが展示されている。ほとんどのエリアが撮影禁止だったため画像で紹介できないのが非常に残念だが、興味のある人は絶対に一度見にいくべきである。非常に勉強になるだろう。

しばらく病院を散策し、現地の医学生たちが休憩するのに混じってラウンジでこれからの予定を話しあった。予定が決まると、再び船に乗って移動する。船が普通の交通手段としてタイの日常に取り込まれているのが面白い。

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船がやってきた。

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船から眺める景色は見ていて飽きない。沿岸にはいまにも崩れそうな民家が立ち並ぶ。水の都と呼ばれる所以だろう。

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この大きな川はチャオプラヤー川と呼ばれている。バンコクにおける主要な運河の一つで、多くの水上バスが行き交っている。

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最初に船に乗り込んだサバーンタクシンを通り過ぎ、さらに船に揺られること約15分、アジアティック・ザ・リバーフロントへたどり着いた。

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ここには様々な土産物や美味しいレストランなどが立ち並ぶ。チャオプラヤー川を眺めながらリバーサイドでタイ料理を楽しむことができるのだ。また、観覧車に乗ることもできる。観覧車はタイでは珍しいらしく、地元のカップルや子供達にも大人気だ。日本の観覧車と違って回転スピードがとても早いのも特徴で、一回乗ると何周かできるらしい。

Call of duty風に(笑)

Call of duty風に(笑)

 

そろそろ夕食の時間だ。前日に謎の魚で大ダメージを受けた我々であるが、とても美味しいシーフードが食べられると評判の店を聞いていたので、アシアティック・ザ・リバーフロントから移動することにした。

シーフードをたらふく食べることができるというその店の名前は「ソーントーン」という。MRTのクイーン・シリキット・センター駅から徒歩約20分とアクセスはなかなか悪い。突然現れるその店は国道沿いにある街中の大衆食堂といったところか。

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しかし、大衆食堂だからといってなめてはいけない。ここのシーフード、かなりうまい。

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とくにこのエビの揚げ物は今まで食べたことのない全く新しい料理であり、その味も絶品であった。

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この料理はオースワンと呼ばれ、シャキシャキのもやしとプリプリした牡蠣がたまらなく美味しい。もちろんSIN GHAビールとの相性も抜群である。

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日本ではなかなか味わうことのできない本場タイでのシーフードに満足した私たちは満を持して夜の街に繰り出すことにした。

タイのナイトスポットで有名なのはスクムウィット周辺のナナやソイ・カウボーイである。昨日ナナを見学したのでこの日はソイ・カウボーイへ行ってみることにした。

なんとも煌びやかなネオン。セクシーな衣装に身を包んだ美女がしつこく客引きをしてくる。

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左側には客引きの美女たちが待機している。

 

実は前日、友人が一人でナナのゴーゴーバーへ突撃した。客引きが一段としつこい店に根負けした形で入店した彼が見たものは、客が誰もいない店内と、そこに佇む20人ほどのレディーボーイ・・・。

彼がソファーに誘導されると獲物を見つけた猛獣のように一斉に集まってくる数十人のレディーボーイ・・・。

結局彼は3万円ほどぼったくれられたようだが、硬く口を閉ざし詳しい話は語ってくれなかったので真実は闇の中である。

そんな彼はゴーゴーバーに深刻なトラウマを抱えてしまったようなので、今回もとくに店に入ることはなく何度も通りを往復しただけで撤退することとなった。

さて、7月28日。1日観光できる最後の日である。この日は、まずは代表的なタイ寺院であるワット・ポーへ行くことにした。途中、タイ国鉄のバンコク駅を見つけた。

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タイ国鉄は総距離4000kmと東南アジア最大級であり、バンコクからシンガポール、マレーシアまで行くことができるという。また、その車両の一部はJR西日本から寄贈されたものが使われているらしい。

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ここからトゥクトゥクで移動。

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近くには王宮がある。街中もかなり整備されている。交差点にはこんなオブジェも。仏教的な何かを表現しているのだと思うが私は詳しくないので詳細はNilsamへ。

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ワット・ポー周辺には日本人を騙そうと怪しげな詐欺集団がいるので注意が必要だ。ワットポーは年中無休であるが、彼らはカタコトの日本語で「キョウ、ワット・ポー、ヤスミ」などと話しかけてくる。ホイホイついていくとぼったくり詐欺ツアーへ連れて行かれるという寸法だ。

入場料を払って靴を脱ぎ、ワット・ポーの鎮座するお堂へ入る。柱の間から見えてきたのは・・・

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でかい・・・デカすぎる・・・・

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これがかの有名なワット・ポーの涅槃像である。あまりにもでかすぎて全体像をカメラに収めることはできなかった。涅槃像の近くにはすべての器にコインを入れると願いが叶うというおまじないがある。

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ワット・ポーには涅槃像以外にも数々の仏教的施設が林立している。

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タイは寺院が有名である。ワットポー周辺にはいくつか有名な寺院があり、参拝や各種儀式が行われているので興味がある人は寺院巡りをするというのも一つの楽しみ方だろう。

ワット・ポーを後にした我々は、今度はバックパッカーの聖地として名高いカオサン通りに繰り出した。カオサン通りに着くとまず最初に目につくのは、無数の安宿の看板である。バックパッカーの聖地なだけあって、1泊500円からと非常にリーズナブルな安宿が立ち並んでいる。通りは西洋人を中心とした大勢のバックパッカーたちで賑わっていた。

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こんな通りを見ていると不思議とSIN GHAを飲みたくなってくるのだ。通り沿いにある小洒落た酒場で道行くバックパッカーたちを眺めながらただ呆然とSIN GHAビールを飲む。

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一息つくと、ブラブラとあてもなくカオサン通りをさまようことにした。この通りにはたくさんの露店が出ていて、交渉次第ではなかなかの安値で服や土産品を購入することができる。中には偽造カードなんかのアンダーグラウンドな品も売っている。ハーバード大学の学生証や運転免許証まで偽造作成してくれるらしい。

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カオサン通りでたんまり買い物をした後は地下鉄で一旦宿まで戻り、我々はお互いに別々の行動をとることにした。私は1日目に通りがかったプラトゥーナム市場で買い物をし、近くのタコス屋で店員のおねーさんにタイ語を教えてもらいながらタコスに舌鼓を打った。友人はどうやら風俗街へ繰り出し色々と楽しんだらしいのだが、そこらへんは預かり知らない部分なので詳細は不明だ。

これで無事に全旅程が終了した。翌日朝早くにバンコクをたち、快適な空の旅を楽しみ、余韻に浸りながら成田に降り立った。

微笑みの国タイの中心バンコクは東南アジアらしい混沌の面影を残しつつも急成長する大都市である。食事はうまいし女性は美しく、個性的な文化と異国風情を味わえるなんとも飽きない街だ。水上マーケットやさまざまな寺院、タイ古式マッサージやニューハーフショウなどまだまだ思い残したことがたくさんあるのでいつか必ず再訪すると心に誓う。

 

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